WordPress で更新通知(アップデート通知)を非表示にする安全な方法まとめ

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なぜ更新通知を「非表示」にしたくなるのか

WordPress はセキュリティと機能改善のために、コア本体・テーマ・プラグインの
アップデート通知を自動的に表示します。

しかし、次のようなケースでは「一部、もしくは一時的に」非表示にしたくなることがあります。

  • クライアント向け管理画面で、更新通知を見せたくない
  • ステージング環境だけ通知を消してスッキリさせたい
  • 更新の判断は自分(開発者)が行うため、他の人に混乱させたくない

この記事では、functions.php に数行追加するだけでできる
「更新通知の非表示」テクニックと、やってはいけない注意点を整理します。

大前提:アップデート通知を消すリスク

まず最初に大事なポイントです。
アップデート通知を「完全に無効化して放置」するのは危険です。

  • 重大なセキュリティ更新に気づけない
  • 脆弱性情報が公開されているのにバージョンが古いままになる
  • プラグインの互換性問題が長く続く

そのため、本番サイトでは
「運用ルールが決まっている場合」または「期間限定」での利用をおすすめします。
ステージング環境や検証環境などに使うのは比較的安全です。

方法①:更新チェック自体を止める(コア・プラグイン・テーマ)

もっともスッキリするのは、WordPress が内部で行っている
「更新チェック」自体を止めてしまう方法です。
子テーマの functions.php に次のコードを追加します。

<?php
// コア・プラグイン・テーマの更新チェックを無効化
add_filter( 'pre_site_transient_update_core', '__return_null' );
add_filter( 'pre_site_transient_update_plugins', '__return_null' );
add_filter( 'pre_site_transient_update_themes', '__return_null' );

このコードを追加すると、WordPress は「更新情報を取得済み」とみなし、
更新通知バッジやダッシュボードの「いますぐ更新してください」といった表示が出なくなります。

この方法のメリット

  • 通知だけでなく、内部的な更新チェックも止まるため、管理画面がかなりスッキリする
  • テスト環境やローカル環境で使うと、余計なリクエストを減らせる

この方法のデメリット

  • 本当に更新があるのかどうか、一切わからなくなる
  • 手動で更新状況を確認したいときは、一時的にこのコードをコメントアウトする必要がある

方法②:ダッシュボードの「更新」メニューだけを隠す

「更新チェックは残しておきたいけど、クライアントには見せたくない
という場合は、管理画面のメニューやバッジだけを隠す方法が便利です。

次のコードを functions.php に追加します。

<?php
// ダッシュボードの「更新」メニューを隠す
function my_hide_update_menu() {
    remove_submenu_page( 'index.php', 'update-core.php' );
}
add_action( 'admin_menu', 'my_hide_update_menu', 999 );

これにより、サイドバーの「ダッシュボード > 更新」メニューが非表示になります。
更新バッジ自体は表示されるため、
「技術者だけがアップデートを把握しておきたい」といった運用に向きます。

方法③:バッジや通知だけ CSS で隠す(応急処置)

どうしてもコードを触りたくない場合は、管理画面に CSS を追加して
バッジだけを隠す応急処置もあります。

管理画面用のカスタム CSS を読み込んで、例えば次のように書きます。

/* サイドバーの更新バッジを非表示 */
#menu-dashboard .update-plugins,
#menu-plugins .update-plugins,
#menu-appearance .update-plugins {
    display: none !important;
}

これはあくまで 見た目だけ隠しているだけであり、根本的な制御ではありません。
一時的な対応としてはアリですが、長期運用にはあまりおすすめしません。

どの方法を選ぶべきか?

  • ステージング・ローカル環境:
    方法①(更新チェック自体を止める)で OK。開発に集中できます。
  • クライアントサイトの本番環境:
    方法②(メニューを隠す)がバランス良いです。
    技術者アカウントではコードを一時コメントアウトして更新確認する、といった運用もできます。
  • どうしてもコードを触りたくない:
    方法③(CSS)でバッジだけ隠す。ただし本質的な解決ではない点に注意。

まとめ

WordPress の更新通知は「うっとおしい」反面、サイトを守る大事なセーフティネットでもあります。

重要なのは、「通知を消すこと」ではなく「誰がいつアップデートをチェックするか」という
運用ルールを決めた上で、この記事のコードを活用することです。

ステージングではガッツリ消して、本番ではメニューだけ隠すなど、
自分のワークフローに合わせて使い分けてみてください。

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